実家がなくなった

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#メモ

火事とかではなく、論理的に消失した

父親と母親は10年ほど前あたりから会話がほとんどなかったが、つい先日母親が家を出たとのことだった。 妹は家にいたが、父親は出張で家を空けていたらしく、こういうのって定番なんだなーとぼんやり思った。 最初に連絡をしてきたのは父親で、こうなってしまってごめんと震えた声で言われた。母親からは現時点で連絡はきていない。

正直な感想としては、まあそうでしょうねという感じで意外だとは思わなかった。だって昔から会話してなかったし。 ただ、思ったよりちょっと早かったなというのはあり、というのも妹はまだ大学生で実家暮らしをしているからだ。 せめて妹が大学を卒業して家を出るまでは別れないんじゃないかと思っていたし、今年の1月に帰省した時に妹から父親と母親の関係を聞かれて、そう答えていた。 だからこそ、どちらがというより2人には心底呆れている。

2人には2人なりのそれぞれの思いがあるのだろうが、それは妹には関係がない。 僕と妹は2人によってこの世に産み落された命であり、それは2人が別れようが変わらないし変えようがない事だ。 だからこそ、2人は僕と妹を大切にしなければいけないし、せめて自立するまでは面倒を見ないといけないと思っている。 あと数年で妹は大学を卒業するはずだった。せめてそこまで待つのが、親としての義理だろうと強く思うし、命を削ってでも、それだけは果たしてほしかった。

しかし、一度壊れたものは元には戻らないので、どうにかするしかない。 少なくとも父親は妹を扶養しようとする気持ちはあるらしいので一旦任せるとして、問題は大学の学費だ。 奨学金を借りてるかどうかなどは分からないので、そのあたりを確認する必要があるだろう。 その上で、父親と母親には学費を出させるつもりだ。余裕がないと言われても、1円でもいいから出させる。足りない分は自分の方でなんとかしようと思っている。 それが、僕が父親と母親に求める最後の要求になるだろう。

まだ離婚届は出していないらしいが、事実上の離婚状態として別居するにしろ、離婚届を出して正式に離婚するにしろ、妹が大学を卒業して自立したあとは2人は関わらないつもりだ。 もともと年に1回しか帰省していないし、正直中学や高専とそのあとの通信校自体という多感な時期に、僕は家以外の場所で多くの時間を過ごし、小さい時の家族の記憶はもはや思い出せない遠くの記憶となってしまったため、あまり父親にも母親にも強い感情がなくなってしまった。 その上で、妹が自立するまで家族を保てなかった不義理な父親と母親というのは許せる存在ではない。 どうか2人は幸せに過ごしてほしいと思うが、どうかもう関わってこないで欲しいというのが正直な思いだ。

小さい時に死にたいと漠然に思って母親に打ち明けたことがある。 その時、母親は私のために生きてと言ったのだが、僕はそれに嫌だと答えた。 そこからなのか分からないが、必死にはやく自立しようと色々な事をし、色々な選択をし、色々な誤ちを犯し、そして20歳で家を出て自立した。 父親と母親には育ててくれた事への感謝があるが、生んでくれた事への感謝はない。 この世に生まれてこなければと思った事は何回もあるが、生まれてこなかったという選択肢はないし、それを選ぶのは自分ではない。 だからこそ、父親と母親には最低限の養育をしてもらって、さっさと自立して自分の為に自由に生きるようになっただろう。

そしてその無償の愛は妹にも捧げられて欲しかった。父親と母親は血縁がないだろうが、僕と妹はこの世で2人しかいない父親と母親の血を継いだ唯一の存在だ。だからこそ、妹には人一倍強い思いがある(別にシスコンというわけではない)。 妹は強い子だ。勉学に優れ、運動神経も抜群。でも精神的に弱い所もあるし、未成年ではないとはいえお酒を飲める年でもない。無償の愛はまだ必要だっただろう。 どうか、妹には強く生きてほしい、幸せになってほしい。だから、唯一の血を分けた存在として、全力で支えていく。それが、兄としての役目だろう。

緊急連絡先とか変えないといけなくてダルい。

PS: 正直どっちの姓も名乗りたくないんだけど、親が離婚したからって姓って変えられるの?